「つくし」漢字で書くとなんで「土筆」?漢字の由来は見た目から
つくしを漢字で書くと「土筆」。
土筆という漢字をつくしといわれても、どう考えてもつくしとは読めなくない?と思いませんか?ということで「つくし」の漢字について色々まとめてみました。
土筆(つくし)の漢字について
つくしは漢字で「土筆」と書きます。
「土筆」と書いて「つくし」と読むのは日本語独自の当て字で、「つくし」全体に対して「土筆」が当てられているので、土(つく)筆(し)や土(つ)筆(くし)のように漢字単独でバラバラな読み方はしません。
ちなみにつくしは「つくしんぼ」「つくしんぼう」とも呼ばれますが、この場合は漢字で「土筆ん坊」と書きます。
つくしの別名である「筆頭菜(ひっとうさい)」も「つくし」の漢字として用いられています。
土筆(つくし)の漢字の由来
「土筆」と書いて「つくし」と読むのは日本語独自の当て字で、先端の胞子茎部分の姿形が「筆」に似ていることと、その「筆」が「土」から突き出すように生えてくる姿から「土筆」と書くようになったのが「土筆(つくし)」の漢字の由来とされています。
中国語表記では「筆頭草」という漢字が用いられていて、日本語と同じく「筆」の漢字が当てられているのも面白い。
日本では土から突き出てくる筆、中国では筆のような頭という違いはあれど、どちらもつくしの見た目を筆に見立てて漢字を当てたんですね。
つくしの語源
厳密に言うとつくしは、植物の名前ではありません。つくしは、スギナという植物の胞子茎のことで、スギナにくっついて出てくる事から「付く子(つくし)」から転じたという説、地面から突き出ているように見えることから「突くし(つくし)」という説、袴と呼ばれる節の部分で継いでいるように見えることからという説など、「継く子(つくし)」と呼ばれるようになった説など、語源は諸説あります。
つくしの語源よりも「つくし」が植物の名前ではなかった事の方が驚きですね。
土筆(つくし)の漢字まとめ
「つくし」を漢字で書くとなんで「土筆」?ということで、今回は土筆の漢字の由来やつくしの語源について調べてみました。
見た目をそのまま漢字に当てられた日本語独自の当て字なので難読漢字とされていますが、古くから春先になると一足先に姿を現して、春の訪れを告げてくれる植物として親しまれてきました。
都市部ではなかなか目にする事がなくなってしまいましたが、近所の公園や河原などにも自生しています。漢字の由来のとおり、本当に筆のように見えるかどうか、穏やかな陽気に誘われて、小さな春を探してみるのはいかがでしょうか?